娯楽の付き合い方

「話、聞いてる?」
今までの人生で幾度となく言われた。
それを言われている時の僕は大抵の場合、一点を見つめて無表情だった。

この指摘は大体的を得ていて、その後に
「ごめんごめん」と言ってどうにか会話に再合流する。

無表情でボーッとした目をしている僕はさも
「脳みそが止まった」人間かのようにに見えるのだろうが、そんなことはない。
自分の中の世界で複数の自分達と会議をしているだけなのだ。
自らの感覚としては、「会話」なのだが、客観的に見たらただ「一人で考え事をしている」というソロプレイをしているようにしか見えないらしい。(当然だ)

1人で家にいる時、他人との会話が限りなく少なくなったこの頃、脳内1人会議は目が覚めている間中開催されようとする。
そして1日が終わる頃、会議に疲れて憂鬱な気分になることも多い。

僕はこの疲れを残したくないが為に娯楽に興ずる。ゲームをしたり、音楽を聴いたり、本を読んだり、YouTubeを見たりする。
これらを楽しんでいる時、脳内の複数人も会議をやめ、みんな一斉にゆっくりこれらを楽しむ。

そうすると疲れが溜まらないで1日を終えることができる。
こうでもしないと常に頭が疲れてしまうのだ。

会議を無限にできる体力があればよかったのに。