絆という言葉

「絆」、人は強い信頼関係、温情が成立した時にその関係性をこう呼んでいる。

絆はたしかに素晴らしいものだ。2011年の東日本大震災等を筆頭に、ボランティア精神、助け合いの心を持って危機に立ち向かった。


大規模なものでなくても、個人間の関係で絆のようなものを目にすることはある。

ただし、本当の絆という言葉はそんなに多く目にすることはないのではないかと思う。


最近は絆の安売りが流行っている。

最近若者は普通以上の友好関係を築けば即ちこれを「絆」と呼び、ケラケラとその者同士その場で笑い合う。

さらに、あろうことか本物の「絆」かどうか判断するのは当人達であるはずなのに、第三者が「絆」という言葉を軽々しく評価の言葉として使っている。


これほど大量に偽物の「絆」が流通してしまったら、本物の「絆」を判断するのが難しくなってしまうのではないだろうか。


絆は簡単ではない。第三者がレッテル貼りする為の言葉ではない。


大事な生きる力を生む言葉、関係はその力を失わないように無駄遣いせず、大切に扱って欲しいものだ。