学科が怖くなった

私は今とてもとても悩み続けている。


それは自らの拒絶反応と社会からの拒絶反応を同時に感じているからだ。



私は幼い時から自動車が大好きだった。

モータースポーツが好きになり、車に乗るのも見るのも好きだった。



大学は色々な人がよく言う「仕事があるから」を理由に理系の学科に進学した。車も好きだし。

だが、もともと数学は大の苦手で計算も下手ならば数学的思考のかけらもできなかった。

理系の勉強が元から好きではなかった。




最初の間はどうにか誤魔化し誤魔化しで生きてきた。(どうにか理解できるギリギリだった)

だが、苦手なことをもともと得意な人が多い世界で戦っていこうにも精神的苦痛が大きくなり、上手くできない自分に苛立ったり、安易な理由で進路を選んだ高校生の自分を恨んだりした。


「この後の人生この世界で生きていけないんじゃないかな」

「自分の得意で好きなことはもっと違うものもあった訳だしそれを選べる道もあったのではないか」


と悩んでしまった。


ある日、学科のセミナーがあった。そこではその学科の卒業生(社会人10年以上)が学生に向けて仕事内容などを話された。


質問の時間になって、自分は思い切って「学生時代までで悩んだことはありましたか?」と質問してみた。



そこの答えは私を沼に引きずり込んだ。


きっと周りはある程度順風満帆な生活を送ってきたに違いない。


レールの敷き方を説明書通りに組み付けられた人が多いのだろう。


説明書を読むのも苦労するようではレールを敷くことも間に合わない。


完全に脱線してしまったのだ。



私の思った行き先はどこなのだろうか。


私は行き先が全く見つからないまま、脱線した最後の惰性すらも失ってしまった。


そんな使い物にならない車両はもう社会には要らない。


このまま廃車の道を行くしかないのだろうか。

まだ長い人生、そんな道は走りたくないのに。